今回は、ノートPCやスマートフォン、タブレットを始めとしたデバイスの充電に必要な知識に関する内容です。
「USB充電器の選び方」「スマホの充電時間を短縮したい!」「USB Type-C PD対応って何?!」という疑問にお答えできればと思っています。
また、別記事では、ポケモンモデルの可愛い急速USB充電器についてもご紹介しておりますので、是非ご覧ください。


充電端子のおさらい
まずは充電端子(充電ケーブル)に関するおさらいです。
細かいところまで説明すると非常に複雑になり、小難しい内容になるので、シンプルな紹介とさせていただきます。
https://yomocame.cocolog-nifty.com/blog/2023/08/post-014d79.html
USB Type-A
USB Type-Aは、皆さんの周りにある端子で一番身近なタイプではないでしょうか。
大半のパソコンはPC周辺デバイスのコネクタに備わっていると思います。
photoACより
そもそも”USB“とは「Universal Serial Bus:ユニバーサル・シリアル・バス」という規格の名称なのですが、昔はマウスやプリンターなど各種周辺デバイスというのは、多種多様のポートや端子が使用されていました。
その多彩なポートを統一することを目的として導入されたのがUSBという規格です。
USB Type-Aの中にも”USB 2.0″、”USB 3.0″、”USB 3.1 Gen2″、”USB 3.2 Gen2″などといった多岐に渡る規格が存在しますが、今回は割愛させていただきます。
・・・と言っても多少は充電に関わってきますので、一言あるとすれば、
白と青の2種類あるが青い方にするのが良い
ということにしてください。
photoACより
USB2.0 Type-A(左)、USB3.0 Type-A(右)
USB Type-C
USB Type-Cですが、こちらは楕円形をしているのが特徴ですね。
USB Type-Cは、近年使用されているデバイスが増加してきており、USB Type-Aから置き換わりつつあります。
2018年にMacBppk Airに搭載されてから、順次様々なデバイスへ採用されるようになりました。
USB Type-Aとの違いは、USB Type-Aにはあった上下の区別が無く、どちらの方向に差しても使用できるという点です。
USB Type-C:photoACより
iPhone15より対応端子がLightningからUSB Type-Cへ変更されたことが話題になりました。
USB Type-Cへ変更になったから通信速度がLightningより速くなった!と騒いだ人もいたようですが、正確ではありません。
USB Type-Cにも”USB2.0“や”USB3.0“などといった規格が存在するのですが、実はUSB3.0 Type-Cが採用されたのはiPhone15シリーズの中での上位モデルの「iPhone15 Pro」だけがUSB3.0に対応しており、その他のiPhone15モデルはUSB2.0対応なので、実は通信速度としてはLightningと変わらないのです。
しかもUSB3.0 Type-C対応のiPhone15 Proをせっかく購入しても、USB3.0(正確にはUSB3.2 Gen2.0)対応のケーブルを購入しないといけないようです。
おっと、話を進めてしまいましたが、ここまでとします。

1つの端子の規格だけでも、1記事分は話せてしまいますね。
micro USB Type-B
micro USB Type-B(通称micro USB)も古い規格とはいえいまだに使用されているデバイスは多いですね。
私であれば、職場のPHSの充電器はmicro USB対応ですね。
iPhone以外のスマートフォンやタブレット、モバイルバッテリーなどに利用されていることが多いと思います。
micro USB Type-B:photoACより



私もカバンの中に1本は忍ばせています。
Lightning
LightningはApple製品をお持ちの方にはお馴染みの規格ですね。
Lightningは上下どちらの向きでも挿入することができます。
2021年に欧州から「Lightningではなく、USB Type-Cへ統一しろ」と訴えられ、Appleは渋々この方針に従い、iPhone15からUSB Type-Cを採用したという経緯があります。
Lightning:photoACより
さて、充電速度に関する情報として少しだけ補足します。
Lightningケーブルは「USB Type-C to Lightning」と「USB Type-A to Lightning」の2種類が存在しますが、この2種類には充電速度の明確な違いがあることに注意します。
USB Type-A to Lightningの最大送電出力は12Wまで対応できます。
しかし、後述しますが「USB PD(USB Power Delivery)」という充電規格に対応したUSB Type-C to Lightningでは最大60Wまで対応が可能です。



ただし、iPhone側にも急速充電に対応している/していない機種が存在するのでご注意を。
その他には?
主な充電対応端子は上記に当てはまるかと思われます。
その他にはmini USB Type-Bなどが挙げられますが、本記事ではスマートフォンやPCの充電を想定しているため、その他の端子は割愛させていただきます。
充電に必要な電力は?
デバイスを充電するためには、まずデバイスが充電に必要とする電力を把握する必要があります。
デバイスが充電に必要とする最低電力を持ち合わせない充電器を使用すると、”充電速度が遅くなる” or “充電されない”という事態に陥ります。
今回は、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCを例に確認をします。
スマートフォン
この記事の読者さんで、スマートフォンをお持ちでない方は、ほぼいないとは思いますので、一番知っておきたいデバイスであるiPhoneやAndroidを最初に説明します。
充電だけの話であれば
iPhoneやAndroidは5Wあれば充電できるため、5Wの充電器を最低限用意すればよい
ということになります。
しかも、スマートフォンの標準充電器が5Wですので、充電できれば良いという方はこの時点で解決してしまいます。
とはいえ、この記事の読者さんは「速く充電がしたい」という思いで見に来られているはずですのでちゃんと説明します。
iPhone
iPhoneの急速充電はiPhone7以前とiPhone8以降で対応が変わることに注意します。
大雑把に、iPhone7以前は最大12W、iPhone8以降は最大18-20Wを目安にしていただければ良いです。
- 最大12W
- iPhone 8 / 8 Plus
- iPhone X, XR, XS, XS Max
- iPhone 11, iPhone 11 Pro / Pro Max
→ 最大18W
- iPhone SE (第2/第3世代) → 最大20W
- iPhone 12, mini, Pro, Pro Max → 最大20W ※12Pro Maxは23Wの報告あり
- iPhone 13, mini, Pro, Pro Max → 最大27W
- iPhone 14, Plus, Pro, Pro Max → 最大27W ※実験レベルで29Wの報告あり
- iPhone 15, Plus, Pro, Pro Max → 最大27W
- iphone 16 Pro → 最大30W?
Androidスマートフォンは?
基本は標準の5W充電器があれば充電は可能です。
最大18~20Wあれば急速充電が可能となります。
タブレット端末
iPadなら最大30Wに対応しますので、30W以上の充電器を準備すれば良いでしょう。
ただし、iPad Pro 12.9インチのみ最大45Wに対応しています。
Androidタブレットなども最低10W、最大30Wもあれば充分でしょう。
ノートPC
スマートフォンに関しては今や6割がiPhoneをお持ちということですが、ノートPCに関しては7割がWindowsなので、本記事で全面的にMacBookを推すわけにはいかんあいのですが、なんせ周囲の大半がMac持ちなのです・・・。
基本的には最低30W、45W以上が望ましく、可能ならば65W程度の充電器があればハイスペックノートPC出ない限りは、特に問題ないと思われます。
誰もが聞いたことある機種をざっと例に出すことにします。
※同メーカのものでも機種により対応電力がことなるので、各自でご確認ください。
- DELL XPS 13 → 最大45W
- Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 9 → 最大65W
- LIFEBOOK UH-X/E3 → 最大100W
- VAIO SX14 → 最大100W
- Let’s note FV1 → 最大100W
- Surface Pro 8 → 最大60W
- MacBook Air → 30W(付属アダプタ)
- MacBook Pro 13インチ → 61W(付属アダプタ) ※チップやコア数により変動あり
- MacBook Pro 14インチ → 67W(付属アダプタ) ※チップやコア数により変動あり
- MacBook Pro 16インチ → 140W(付属アダプタ)
ちなにみMacBookで高速充電が可能なモデルは以下の通りです。
- 2022 年以降に発売された MacBook Air → M2チップ、M3チップ
- 2021 年以降に発売された 14インチMacBook Pro → M1チップ、M2チップ、M3チップ
- 2021 年以降に発売された 16インチMacBook Pro → M1チップ、M2チップ、M3チップ
当サイト一押しのノートパソコン
![]() ![]() Apple Macbook Air M3 | ![]() ![]() Microsoft Surface Laptop Go 3 | ![]() ![]() DELL XPS 13 | |
---|---|---|---|
特徴 | M3チップ搭載 | Microsoft純正ノートPC | コスパのいいDELL製 |
CPU | Apple M3 | Core i5-1235U | Core i5-1230U |
解像度 | 2560×1664 | 1536×1024 | 1920×1200 |
重さ | 約1.24kg | 約1.13kg | 約1.17kg |
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充電に必要な電力まとめ
では、充電コネクタとデバイスの必要出力をおさらいしたところで、いよいよ急速充電対応した充電器を購入検討フェーズへ移りたいと思います。
まず、前項でごちゃごちゃ必要電力数を述べたので一旦まとめます。
単独充電の必要電力数として参考にしてください。
- スマートフォン ・・・ 最低5W、20Wあれば充分
- タブレット端末 ・・・ 最低10W、30Wあれば充分
- ノートPC ・・・ 最低30W、45W以上が望ましく、可能ならば60W以上
- ハイスペックノートPC ・・・ 100W以上 ※機種ごとに確認必要
急速USB充電器の購入をしよう
スマホのみを持ち歩いている人、iPhone & iPad & MacBookの3点セットで持ち歩いている人など様々だと思われますので、場合分けしたいと思います。
①スマホ単独
iPhoneを所持せず、iPadだけ、MacBookだけ持ち歩いている人はそうはいないはずですが、自宅や職場ではタブレット端末だけ、ノートPCだけ充電することもあるでしょう。状況に応じで電力を変えてください。
スマホ単独であれば20Wもあれば充分です。
私のオススメとしては、Anker社のコンパクトな充電器をオススメします。
可愛いピチューモデルもあります。




②2台同時充電
スマホ+タブレット、もしくはスマホ+ノートPCを想定した組み合わせです。
タブレット端末と同時充電であれば30W、ノートPCとの同時充電であれば65Wあれば良いでしょう。
ただし、ハイスペックノートとの同時充電では必要電力を100W以上にする必要があります。
同じくAnker社ですが、最新のGaNPrimeシリーズが断然オススメです。




③3台同時充電
例えば、iPhone + iPad + MacBookやiPhone + MacBook + ワイヤレスイヤホンなどという3台同時充電です。
3台同時、しかも同時急速充電となると充電器側のスペックもそれなりに求められます。
2台同時充電の時に少し触れたAnker社のGaNPrimeシリーズが同時急速充電に対応していますのでオススメします。






さいごに
以上でデバイスを充電するための充電器選びの記事でした。
本当なら充電の規格や端子ごとの規格の話をしなければなりませんが、ボリュームの都合で今回はご紹介できませんでした。
改めてこの領域に関して調べると新たな発見ありましたので、私も日々知識を蓄えていかないといけないなと思いました。
皆さんも快適な充電器を購入してはいかかでしょうか?
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